ブロックチェーンはインターネットと同じ成功を勝ち取れるか?

 

今年のはじめにIBM社が80カ国の20以上の業界に対してブロックチェーン採用に関する調査を行いました。その結果から回答者を3つのグループに分けることが出来ました。

すでにブロックチェーンの試用や実験を開始しているグループは各業界で平均8パーセントを占めており、金融サービス業など特定の業界ではより高い割合を占めていました。また、全体の25%程がブロックチェーンの将来的な採用を考えており、残りの約67%はブロックチェーンの採用を視野に入れていませんでした。

この様な調査結果はブロックチェーンのような複雑な新技術にとって珍しいものではなく、早期導入者が比較的少ないのが普通です。

ジェフリー・ムーア氏の理論を借りると、新しいハイテクノロジーを市場に浸透させるためには少数の消費者が初期市場を占める状態から、メインストリート市場で多数の実用主義者に支持される状態に持っていかなければならず、この2つの市場間にあるのが「キャズム(深い溝)」です。このキャズムを超えていけるかどうかで新技術の運命が変わります。

 


Image taken from U-site

このキャズムをどれくらいかけてどの様にして越えるか、答えと教訓はインターネットにあります。インターネットの早期導入時は大学や研究機関に使用が限られていましたが、徐々に民間での利用が始まり、10年も経つ頃には「キャズム」を超えて主流マーケットで多くのユーザーに利用されるようになりました。インターネットが「キャズム」を超えた成功の裏にはスタンダード、アプリケーション、管理という3つの主な要素があります。

下の表でインターネットとブロックチェーンを同じ要素別に比べてみました。

インターネット ブロックチェーン
スタンダード 初期から常にスタンダードが設定されていた(TCP/IP、SMTP、HTMLなど) サトシ・ナカモトのビジョンと対立するビジョンも出てきておりスタンダードが無い
アプリ

ケーション

Eメールやウェブなど、人々の日常生活とビジネスを格段に便利にするアプリケーションが誕生した ブロックチェーンは新しい資産の創造や取引・管理に携わるため、継続的なケアと各方面との交渉と合意が必要なためインターネットと比べてアプリケーションの発展が難しい
管理 国際組織が各団体間の協力とオープンイノベーションを促した 複数の関係者が参画するオープンなプロセスでルール策定などを行う、グローバル管理ネットワークがブロックチェーンにも必要

 

ご覧の通り、どの要素においてもブロックチェーンはまだインターネットが到達している領域には届いておらず、結論としてブロックチェーンがキャズムを超えてメインストリーム市場に浸透するにはまだまだ各方面で調節して準備をする時間が必要になりそうです。

Image taken from Horiemon.com
Original article from Irving Wladawsky-Berger

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